離婚協議中の既婚者となら不倫しても大丈夫?バレた場合の慰謝料請求のリスク

例えば離婚協議中の男性と不倫関係になって相手の妻にばれた場合、慰謝料請求はされるのでしょうか。相手の夫婦関係は事実上破綻しているから大丈夫などと安易に思い込んでしまうと大変なことになってしまうかもしれません。

不倫相手の男性はいわゆる「できちゃった婚」で、妻とは結婚当初から仲が悪かったそうです。

 

すでに離婚協議中で、子どもの養育費など具体的な話し合いが進む中、相談者の女性と不倫関係になりました。


結婚生活が破綻して離婚協議中の状態でも、不倫相手の配偶者から慰謝料を請求された場合、支払う必要があるのでしょうか。

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●婚姻関係が破綻していれば、慰謝料を払う必要なし

過去の裁判例では、夫婦間の婚姻関係が破たんした後に、配偶者の一方と性的な関係をもったとしても責任を負わないとされています。
今回のケースでも、不倫相手の婚姻関係が破たんしていたかどうか、という点がポイントになります。


よくあるのは、交際相手が「妻とは離婚の話し合いをしている」とは言っていても、実際にはそのような事実がなかったというケースです。

 

このような発言を安易に信じて、不倫関係を開始しても、過失があるとして慰謝料を支払う責任が発生するでしょう。


また、離婚協議中だとしても、そのことだけで「婚姻関係が破たんしていた」と認められるわけではありません。


例えば、今も夫婦が同居して生活している場合には破たんしているとは言えません。別居して数年が経過しているという場合には破たんが認められる可能性がでてきますが、数カ月程度の別居では破たんしているとは言えません。


今回のケースでは、不倫関係になる前から、夫婦ともに離婚自体には同意していて、別居の上で離婚協議を進めているという事情があれば、破たんが認められて、相談者は慰謝料を請求されても支払う必要がない場合もあり得ます。


しかし、実際には、不倫相手の結婚生活が破綻しているという事実を証明するのは、かなり難しいことが多いので注意が必要です。

 

引用元:弁護士ドットコム

さいごに

相手が「夫や妻とはうまくいっていないから」「もうすぐ夫や妻とは離婚するから」といった「甘い」言葉は、それが仮に本当だったとしても、安易に信じてはいけません。

相手の夫婦関係は事実上もうダメだし、付き合っても不倫ではないよね、などと自分の判断で決めてしまうと、後々大変な目に合ってしまう可能性もゼロではありません。

通常の不倫と同じように、相手側のパートナーから慰謝料などを請求されることも考えられます。